6/7 第9回労働審判員連絡協議会 総会・シンポジウム開催報告
第9回総会・シンポジウムを6月7日(土)に開催しました。(開催概要報告)
例年通り、東京大学法文学部教室(本郷)を会場とし、オンライン参加を含めて会員、特別会員、関係者を合わせて137名が参加しました。
*(会員、特別会員の皆様は、「会員ページ」更新案内から「総会・シンポジウム開催報告」で各資料、写真などをご覧になれます。)
1.シンポジウムの内容
(1)主催者挨拶 赤木恭夫共同代表理事
(2)最高裁判所報告 「労働審判制度の運用と近時の動き」 最高裁事務総局行政局付 八屋敦子氏
年度新受件数の推移や終結別事由、審理回数、審理期間等の内容説明の他、労働審判手続きのデジタル化の推進状況・準備やWEB会議の利用について報告を行っていただきました。
(3)基調講演 「裁判官と労働審判員との協働」 元東京高等裁判所判事 渡邊弘氏
制度発足の翌年の平成7年から東京地裁36部統括判事として労働審判員とともに労働審判事件を扱った経験を基に思い出とともに審理、調停の進め方などをお話いただきました。
(4)労働審判員報告 4名の労働審判員が ①「事前準備・審判に臨むにあたっての心構え」、②「解決に当たり悩んだ事例」について報告を行いました。
①は、東京地裁所属・山中藍子さんと同・石黒生子さんが報告し、②は、青森地裁所属・赤間義典さんと名古屋地裁所属・樟良弘さんが各15分の時間での報告です。
第9回 労働審判員連絡協議会総会、経験交流会
シンポジウム後、同会場で行われた総会では、(1)活動経過報告、決算、会計監査報告を行い、(2)提案事項である2025年度活動計画、予算、役員体制をオンライン・会場参加会員の過半数で採択しています。
総会後には、同大学内の施設で参加会員の他、菅野和夫名誉会長、山川隆一名誉副会長など支援委員の皆様を加えて談笑の中、1時間ほどの経験交流を行いました。
*【労働審判制度をめぐる状況と当会の活動】
労働審判事件数が漸減状況にある中、通常民事労働関係事件数はその数が労働審判事件数を超え、増加している状況があります。
制度発足20年の時期、現状と課題を裁判所、法曹関係者、使用者側、労働者側団体などで制度の検証や議論が行われることが予想されることなどに注目しつつ、協議会としては、これまでの活動を定着させ、会員相互の経験交流を深め、審判員としての研鑽、スキル向上に活動して行きます。